はじめて学ぶ臨床心理学の質的研究

はじめて学ぶ臨床心理学の質的研究

●はじめて学ぶ臨床心理学の質的研究

方法とプロセス


岩壁茂 著

判型: B5判並製

頁数: 248頁

価格: 4,095円(税込)

ISBN(旧):

ISBN(新): 【9784753310098】

刊行年: 2010.10.15


●臨床心理学的な質的研究の具体的・実践的な入門書

新刊

目次●
序 章 個人としての研究プロセス
第1章 臨床心理学における質的研究――質的研究の基礎
第2章 質的研究のパラダイムと質的研究の様々な方法
第3章 グラウンデッドセオリー法と異なる質的研究法
第4章 グラウンデッドセオリー法研究のプロセス
第5章 サンプリングの仕方
第6章 インタビューの基礎――インタビューの計画
第7章 インタビューの準備
第8章 インタビューアーの姿勢とスキル
第9章 インタビューを成功させるための検討事項とよくある問題の対応
第10章 コード化のプロセス
第11章 ケース・マトリクッスを使った事例の比較
第12章 カテゴリーを統合する
第13章 質的研究の質について
メイキング・オブ・質的研究  
コラム
 コラム1プロセス研究と「客観性」について~コラム19体験と経験   

はじめにより抜粋●
 近年,臨床心理学で,質的研究の技法と方法に関する関心が高まりつつある。臨床心理学において研究の方法論に関してこれほどまでに多くの人が関心をもちはじめていることは非常にうれしいことである。これまで研究というと質問紙・統計分析というおきまりのコースしかなかったために,今まで様々なノートや資料を集めながらも,研究として発表することなんてできないとあきらめて,研究活動から離れてしまった人たちもいるだろう。そのような人たちも,インタビューを通して,意味の世界を探求する質的研究の可能性に期待をもちはじめたのではないかと思われる。
 本書の目的は,グラウンデッドセオリー法による質的研究の「プロセス」を解説することである。技法や方法的手続きだけでなく,研究を計画し,実施する中で,発見し,理解し,様々な判断をする研究プロセスを描くことによって,質的研究に携わることがどんなことであるか理解がより深まると考えたからである。
 そこで,質的研究を実施するための必要な知識の解説に加えて,筆者が指導した学生に自身の「研究プロセス」を紹介してもらった。読者が,修士論文や卒業論文の研究を進めるうえでの彼らの足跡と変化が,道しるべになってくれたらと願っている。彼らの研究プロセスに読者がふれることによって質的研究の好例だけでなく,直線的に進まない質的研究のプロセスとそこから起こる悩みや喜びなどもわかっていただけると考えた。また,ふつう研究方法の解説書としてまとめたときにどうしても系統的に論じたり,手順として整理することができないような研究の実際がうまく感覚的に伝わるのではないかと考えた。まさに多くの人が質的研究に対して興味をもつのも,このような体験の語りの力を知っているからであろう。本書も多くのコラムを設けることによって,そのような要素をできるだけ取り入れた。



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