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心的平衡と心的変化

心的平衡と心的変化

「いま,ここ」を貫く直感

著者 ジョセフ B.
小川豊昭
ジャンル 精神分析
出版年月日 2005/07/28
ISBN 9784753305063
判型・ページ数 A5・328ページ
定価 本体5,500円+税
在庫 在庫あり
 

目次

目次● 
序文
謝辞 
全体のイントロダクション 
1章反復強迫の一側面 
2章精神病質人格の諸特徴 
3章倒錯の精神分析への臨床的寄与 
4章受動性と攻撃性について:その相関関係 
5章到達困難な患者 
6章心的痛みの経験へとむかう動き 
7章さまざまなタイプの不安と分析状況におけるその取り扱い 
8章精神分析過程における防衛メカニズムと幻想 
9章瀕死体験に対する嗜癖 
10章理解することと理解しないことについて:技法的問題点 
11章転移:全体状況として 
12章投影性同一視:臨床的諸側面 
13章日常生活における羨望(エンヴィ) 
14章心的変化と精神分析過程 
15章臨床実践における対象関係 
文献
訳者あとがき
事項索引
人名索引

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内容説明

序文より●  日常的な技法や患者への臨床的アプローチのために,その概念の含意するところを特に研究しているグループがあるが,その中でもベティ・ジョセフBetty Josephの研究は,ここ数年とりわけ重要な発展を見せている。それは派手なものではなく,一歩一歩進展しており,特にクライン派の分析家の間で重要性を増し始めたのは非常にゆっくりであったが,次第にイギリスだけでなくアメリカを含む海外でも普遍的な支持を得て,多大な関心を引くようになった。  ベティ・ジョセフは当時流布していた古典的なクライン派の方法でスタートしたが,1970年代には彼女自身の次第に独特なスタイルを獲得するようになった。その特徴は,患者の心の中で起きている一瞬一瞬の心的変化に対して片時も気を抜かない注意力を傾けながら患者の話を聞くという方法にある。この時,患者の心的変化は分析家と患者との絶え間ない相互作用や,その相互作用が転移と逆転移に及ぼす影響に結びついている。  1950年代の中頃に教育分析家になってから数年後,ベティ・ジョセフは私たちの多くと同様,大学院生のセミナーを指導し始めた。このセミナーも1つの進展を遂げた。それは1人の「先生」によって指導される他の多くの大学院生および卒後臨床セミナーのように始まったが性格が変わり,彼女の指導の下,創造的なグループ研究を生み出して実質的なワークショップになっていった。彼女自身の研究のようにこのワークショップは,セッションにおける患者と分析家との間のやり取りを詳細に描写し,総ての介入の臨床的な意味を見て,一瞬一瞬の相互作用における技法の詳細を描写することに意を注いでいる。しかしそうする過程でワークショップのメンバーは,私が思うところ,彼らが気づいている以上に広い理論的な含みをもった技法理論を作り上げてもいる。この研究は一枚岩の技法を生み出すのではなく,メンバー各自がおのおの個人的なスタイルをもっていることも重要である。  彼女自身の研究の中で私が最も強い印象を受けるのは,深い知性をもった見事な洞察力と技法的な厳密さの稀な組み合わせである。その仕事に隙はない。彼女の研究を特徴づけている細部に対する鋭敏な注意力が,患者や分析家や精神分析のプロセスにおける,2人の間の正確な相互作用について充全な像を与えてくれる。そしてこのことが,難解で,集中力を必要とする彼女の論文を理解できるものにし,彼女に拠らなければクライン派のアプローチに精通し得なかった分析家たちの関心を引きつけている理由であると私は考える。 ハンナ・スィーガル

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