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思春期の臨床

小倉清著作集・2

思春期の臨床

思春期の心に向き合う治療者の資質を問う,著作集待望の第二弾

著者 小倉清
ジャンル 精神分析
発達・思春期・老年
出版年月日 2006/10/24
ISBN 9784753306107
判型・ページ数 A5・248ページ
定価 本体4,500円+税
在庫 在庫あり
 

目次

目次● 
序部 
 思春期・青年期の精神科治療―特に入院治療を中心に 
Ⅰ治療論・技法論
 1精神医学的診断の進め方
 2治療的な接近を模索して
 3初回面接
 4思春期患者の入院治療―摂食障害を中心に 
コラム
 ①先生のまなざし
 ②非行雑感
 ③特別者意識
 ④治療者の責任と覚悟
 ⑤ごく幼少期から精神病の体験をした青年 
Ⅱ思春期の心と臨床
 5思春期・青年期の発達と臨床―その日本的特性をめぐって
 6治療的な観点から―青年期の精神病理
 7思春期―治療をめぐって
 8親に乱暴する子どもたち
 9弱い父親―臨床ケースをとおして
 10家族問題(症例分析)
 11摂食障害とパーソナリティ障害
 12過食の治療
 13二人で一人の老姉妹 
初出一覧
あとがき

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内容説明

第2章より抜粋●   ……治療者といわれるこの未知の人物が,それを生業としているとはいえ,本当に自分のことをとことんお世話する気があるのかどうか,を患者は確かめたく思う。金づくではなく,世間体とか名声とかとは関係なしに,こんなみじめな自分とどこまでも勝負をしてくれるだけの責任感・使命感・覚悟をもっているのかどうか。自分としては治療に生命をかけるほどの気持ちでいる。治療者もそれに匹敵するほどの覚悟をもってくれないのでは,自分はついていけないと思う。どうしてもこの点をはっきりしてもらわなければ,自分は動くことができない―とそういう心理が働く時,それはつまり治療を拒否する態度としてみなされることになるのである。そこにはある程度のズレがあることになるものの,患者のせっぱつまった気持ちからすれば,やむを得ないところなのかもしれない。  自分の親でさえ拒否してきたような,そんな自分を,今度は見ず知らずの他人が助けようというのか,そんなことを簡単に信じていいのかどうか,という場合もあろう。また見ず知らずの他人だからこそ,かえって変にベタベタすることなしに,わが身をまかせることができるのだろうかと迷ったりもするのである。そういう複雑な心理を,この治療者と称する人は理解することができるのかどうかと思いをめぐらしているのである。 小倉 清

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