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対象の影

対象関係論の最前線

対象の影

オリジナリティ溢れる精神分析の新展開

著者 C.ボラス
館 直彦 監訳
ジャンル 精神分析
出版年月日 2009/10/28
ISBN 9784753309115
判型・ページ数 A5・312ページ
定価 本体4,200円+税
在庫 在庫あり
 

目次

●目次
 
謝辞
はじめに
  
第1部 対象の影
第1章 変形性対象
第2章 運命の手としての対象の精神
第3章 対象としての自己
第4章 他者の劇場にて:夢見ること
第5章 トリセクシュアル
 
第2部 気分
第6章 気分と保存過程 
第7章 愛しつつ憎むこと
第8章 規範病
第9章 抽出的取り入れ
 
第3部 逆転移 
第10章 虚言者
第11章 精神分析家とヒステリー患者
第12章 逆転移の表出的な使用
第13章 自己分析と逆転移
第14章 依存へのありふれた退行
 
第4部 エピローグ
第15章 未思考の知:早期の考察
 
解題

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内容説明

解題より抜粋   本書は,1987年に刊行されたChristopher Bollasの最初の著書,The Shadow of the Object : Psychoanalysis of the Unthought Known(Columbia University Press/New York)の全訳である。彼の著書の邦訳としては2冊目となる。 本書は,現在,英国中間学派(独立学派)の代表的論客として著名なBollasの様々な理論の核心を知る上で重要な著作であるが,そのオリジナルな着想は本書の様々なところで表れており,発売当初より大変世評が高かったことで知られている。本書の題名である「対象の影The Shadow of the Object」は,フロイトの著作『悲哀とメランコリー』のたいへん有名な一節から採られている。その一節は本書の冒頭に引用されているが,自我と自己の関係や,対象が喚起するものなどについて述べたものであり,Bollasがその後一貫して関心を抱いているテーマを端的に示したものと言えると思う。 本書はBollasのオリジナルな思考の宝庫と言えるが,最初の著書であるが故に,一貫性が欠ける点が多少ないわけではないように思われるし,原書が刊行されたのは1987年であるという点から,現在では当たり前のこととして受け取られていることも含まれている(特に逆転移の活用に関して,Bollasが述べていることには今日,常識的となっていることが含まれている)。そういう意味で,本書には少しクラッシックな点もあるが,Bollasのオリジナルな思考が湧き上がる様を見ることができる。 館直彦

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著者情報

C.ボラス

カリフォルニア生まれで,父親はフランス人,母親は地元の出身とのことである。若い頃はスポーツ万能で,周囲からは運動選手になるものと思われていたとのことであるが,学問の道を歩むことになり,ヴァージニア大学で政治学を学び,その後バークレーで歴史学の修士号を取得している。その当時は,反戦運動などの政治的活動に熱心に参加したと語っており,その姿勢は患者の秘密保持に関する議論(その一端は,David Sundelsonとの共著The New Informantsで展開されている)へとつながっている。また,彼は若い頃から精神分析に馴染みのある風土で育ったとのことであるが,分析家としてのトレーニングを受けようと思ったのは,バークレーの学生相談センターで週1回の精神療法を精神分析家から受けたことがきっかけになった。1967年より2年間,自閉症,小児精神病の施設で働いたことも,精神分析に関心を抱かせたとのことである。その後,Bollasはバッファロー大学に進学し,そこで文学でPhD(博士論文のテーマはメルヴィル)を取る傍ら,精神分析の訓練を開始し,スミス・カレッジで1年間訓練を受けた後,1973年にロンドンに移った。Bollasは,様々な論文を読んでみて,自分にもっとも訴えかけてきた中間学派を選択してトレーニングを受け,1977年に分析家の資格を取得している。

館 直彦 監訳

1981年大阪大学医学部卒業。1983年大阪府立公衆衛生研究所。1995年東京慈恵会医科大学講師。2002年聖徳大学人文学部教授。現職多摩川病院院長,天理大学人間学部臨床人間学研究科教授。著訳書 境界例――パーソナリティの病理と治療(共編)精神分析的探究1―精神と身体(共訳)臨床家のための精神分析入門(監訳)現代対象関係論の展開,対象の影―対象関係論の最前線(監訳)ウィニコットを学ぶ―対話することと創造すること(以上 岩崎学術出版社)治療の行き詰まりと解釈(共訳)人間の本性(訳)ウィニコット用語辞典(監訳)(以上 誠信書房)

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