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子どものこころが育つ心理教育授業のつくり方

スクールカウンセラーと教師が協働する実践マニュアル

子どものこころが育つ心理教育授業のつくり方

学校における心理教育の具体的進め方を平易に示す

著者 下山晴彦
松丸未来
鴛渕るわ
堤亜美
ジャンル 発達・思春期・老年
出版年月日 2013/08/06
ISBN 9784753310623
判型・ページ数 A5・160ページ
定価 本体2,500円+税
在庫 在庫あり
 

目次

序 章 レッスンのすすめ

第1章 コミュニケーション力を育てるレッスン

 レッスン1 コミュニケーションってなんだろう?
 レッスン2 いろいろな聴き方を知ろう
 レッスン3 いろいろな伝え方を知ろう
 レッスン4 「提案する」「断る」をレベルアップしよう

第2章 ストレスフリーになるためのレッスン

 レッスン1 ストレスの正体を知る!
 レッスン2 ストレスとうまく付き合おう
 レッスン3 身体と気持ちをリラックスしよう

第3章 問題を解決する力を育てるレッスン

 レッスン1 問題を整理しながら解決しよう
 レッスン2 トラブル対処法を増やそう

第4章 まだ気付いていない「私」・「僕」を知るためのレッスン

 レッスン1 自分のことをもっとよく知ろう
 レッスン2 自分の気持ちを表現しよう

第5章 ポジティブになるためのレッスン

 レッスン1 自分の考えや気持ちにアンテナをはろう
 レッスン2 自分の考え方のクセに気付こう
 レッスン3 考え込まないようにしよう

終 章 レッスンの効果
 
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下山晴彦(しもやま はるひこ)
1983年,東京大学大学院教育学研究科博士課程中退。東京大学学生相談所助手,東京工業大学保健管理センター講師,東京大学大学院教育学研究科助教授を経て,2004年より東京大学大学院臨床心理学コース教授。博士(教育学),臨床心理士。
著書に『臨床心理アセスメント入門』(金剛出版,2008),『臨床心理学を学ぶⅠ―これからの臨床心理学』(東京大学出版会,2010),『認知行動療法を学ぶ』(編著,金剛出版,2011),『迷わず学ぶ認知行動療法ブックガイド』(共編著,岩崎学術出版社,2012)ほか多数。

松丸未来(まつまる みき)
1998年,英国レディング大学心理学部卒業,2001年上智大学大学院文学研究科心理学専攻修了。民間のカウンセリング機関,産業分野で相談活動を行う。現在はスクールカウンセラー,精神科クリニック臨床心理士。
著書に『子どもと若者のための認知行動療法実践セミナー―上手に考え,気分はスッキリ』(共著,金剛出版,2010)。

鴛渕るわ(おしぶち るわ)
2009年,東京大学大学院教育学研究科修士課程終了,同博士課程に在籍中。
小学校・中学校におけるスクールカウンセリング,心理教育実践に携わる。現在は教育相談,大学病院小児科において臨床心理士として勤める。

堤 亜美(つつみ あみ)
2010年,東京大学大学院教育学研究科修士課程修了,現在同博士課程に在籍中。
小学校・中学校・高等学校スクールカウンセラー,高等学校講師(心理学担当)。就労支援・社会参加支援機関での相談活動も行う。

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内容説明

本書は,読んでいくとワクワクする気持ちになる書物です。 まず用いられているイラストが可愛いです。少しでも本文をみていただけるとわかるのですが,文章による心理教育の説明に合わせて,その場面での様子を生き生きと描いているイラストが配置されています。ですので,どのように心理教育を実践するのかが具体的に想像しやすくなっています。スクールカウンセラーはもちろん,心理教育について詳しく知らない学校の先生方,さらには生徒たちとも一緒に読んで学ぶことができる工夫がされています。 もちろん,イラストが可愛いだけではありません。心理教育の手続きや実施方法も,わかりやすく整理され,まとまった形で説明がされています。とても読みやすいマニュアルになっています。読んでいくと,自然と「自分も心理教育をやってみたい!」と思ってしまいます。「このマニュアルを活用して,学校の先生と,そして生徒たちとチームを組んで楽しく心理教育の授業をしてみたい!」という気持ちになりワクワクしてきます。皆さんは,素敵な料理の本を読んでいると,「この料理,食べてみたい!」,「自分でも作って,皆に食べてもらいたい!」と思ったことはないでしょうか。本書は,そんな感じの本です。 もうひとつワクワクする理由があります。本書は,日本の臨床心理学,特に学校領域のスクールカンセリングに新しい次元をもたらす書物になると期待できるからです。 スクールカンセラーは,1995年に公立の中学校で活用事業が試験的に開始されたのを契機として,現在ではすべての公立中学校に配置されるようになっています。さらに多くの小学校や私立学校でも採用されています。いじめや自殺といった問題が起きた際には,スクールカウンセラーを増強するといった措置が取られることもしばしばです。したがって,子ども個人の心理支援に止まらず,学校で生じる問題全般の解決,さらには問題の予防を支援する役割がスクールカンセラーに期待されています。 しかし,スクールカンセラーがこのような社会からの期待に十分に応えられていたかというと,残念ながらそうではなかったと思います。ときに「スクールカンセラーは面接室に籠っていて何をしているのかわからない」「子ども個人にばかり関心を向け,学校全体の教育活動とずれている」といった批判も教員から漏れてくることがありました。 確かに,従来のスクールカウンセリングは,古い個人心理療法モデルに拘るあまり,学校コミュニティに豊富に存在する援助資源を活用できていなかった面がありました。生徒は,授業での教員とのやりとり,クラスやクラブでの共同作業や集団活動,仲間とのお喋りや遊び等を通してエネルギーを得て,成長していきます。ところが,面接室内での相談活動だけでは,このような資源を活用できません。 本書は,スクールカンセラーが教員と協力して,クラスや集団という場面において子どもたちに心理教育(本書で言うレッスン)を提供します。子どもたちは,それをゲーム感覚で体験をすることを通して,新たな成長をする機会を得ることができます。それは,問題の予防になるだけでなく,問題の解決のために必要な力(パワー)を子どもたちに与える活動です。このような生き生きした遊びを含む心理教育は,子どもたちだけでなく,日々の授業などの課題に追われて疲弊している学校そのものに自然な回復力をもたらす潜在力もあります。 本書は,このように読者も,子どもたちも,スクールカンセラーも,学校もワクワクさせる工夫が一杯詰まった本です。また,心理教育という方法は,学校・教育領域だけでなく,医療・保健領域など,他の領域においてもその重要性と有用性が認識され,取り入れられる機会が多くなっています。多くの方に本書をお読みいただき,心理教育という方法の面白さを知っていただけたらと願って筆を擱きます。 (はじめにより)

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