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F.フレーベルにおける遊戯思想の成立と展開に関する研究

教育思想的及び音楽教育的考察

F.フレーベルにおける遊戯思想の成立と展開に関する研究

幼稚園の創始者として知られる思想家・教育家の包括的研究

著者 山口文子
ジャンル 社会福祉・心身障害学・教育学
出版年月日 2009/09/01
ISBN 9784753309160
判型・ページ数 A5・272ページ
定価 本体5,000円+税
在庫 品切れ・重版未定
 

目次

目次●
 
 まえがき
 凡 例
序 章 本研究の課題と手続き
第1部 フレーベルにおける遊戯思想の成立過程
 はじめに 第1部の問題設定
 第1章 「球体法則」思想への軌跡─フレーベルの自己形成およびペスタロッチとの邂逅─
 第2章 「球体法則」思想の定式化と進展
 第3章 「生の合一」思想への展開
 第4章 「象徴」?「予感」概念の成立
第2部 フレーベルにおける遊戯思想の展開過程
 はじめに 第2部の問題設定
 第1章 恩物にみられる遊戯思想―第二恩物を中心に―
 第2章 『母の歌と愛撫の歌』にみられる遊戯思想
 第3章 運動遊戯にみられる遊戯思想
終 章 フレーベルにおける遊戯思想の成立・展開
 
 注 釈
 主要史料・参考文献
 あとがき

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内容説明

序章より抜粋■本研究は,19世紀前半のドイツにおける代表的な教育家,教育思想家の一人とされ,特に幼稚園(Kindergarten)の創始者として知られているF.W.A.フレーベルの教育思想の基幹部分が形成される過程,そして彼がそれをもとにオリジナルな諸遊戯を相次いで考案してゆく過程を,一貫して彼の「遊戯思想」の成立・展開過程として包括的にとらえ,それに対して解釈・検討を加えようとするものである。  従って,具体的な考察の手順や論文構成の柱を定めてゆくうえでも,まずは上記の(1)「成立過程」と(2)「展開過程」という順序で考えてゆくのが好都合であろう。論文構成のうえで,遊戯思想の「成立過程」を第1部,「展開過程」を第2部とする。以下ごく簡単に,研究全体を見通して,作業手続きの概略と構成の大枠を定めておきたい。 まず,フレーベルの遊戯思想の成立過程を検討する第1部から,考えていこう。第1部において扱うべき主題は,すでに何度かとりあげてきた通り,まずもって遊戯の目標理念となる「生の合一」思想と,方法原理を提供する「象徴」?「予感」概念である。しかしながら,「生の合一」思想が持つ意味内容や,その背景にある課題性を理解するためには,これもすでに言及した通り,その母体と目される「球体法則」思想を参照せざるを得ない。また,「象徴」?「予感」概念も,実はその着想の源を,この「球体法則」思想にまで遡及することができそうである。さらに,そうした「球体法則」思想,とりわけそこに向かう思想的な動因を探るうえで重要だと思われるのが,ペスタロッチとの関係を中心とするその前史に関する検討なのである。そして,以上列挙してきた第1部の検討主題を,思想的な前後の流れのなかで検討すべく,時系列に従って並べ直してみるならば,まずは①ペスタロッチとの関係など,「球体法則」思想成立の前史(第1章),次いで②「球体法則」思想の成立(第2章),そしてそこから枝分かれして,③「生の合一」思想の成立(第3章)と,④「象徴」?「予感」概念の成立(第4章),という手順になろう。  次は,フレーベルの遊戯思想の展開過程を検討する第2部である。第2部においては,フレーベルが考案した主要な遊戯三つ,すなわち,恩物,『母の歌と愛撫の歌』,運動遊戯をとりあげ,第1部における検討の成果にもとづいて,それらの諸遊戯を支えている思想的基底と照合しながら分析を行なうこととしたい。そして,この三つの遊戯を時系列に従って並べるうえでは若干の検討が必要になるが(第2部「はじめに」3.参照),結局は,①恩物(第1章),②『母の歌と愛撫の歌』(第2章),③運動遊戯(第3章)という手順で扱うことになる。しかしまた,心がけたいのはさらに,この三つの遊戯の間における相互関連,そしてさらに言えば成熱・進展の様相を検討することである。そのため各遊戯を順次個別に検討した成果を踏まえつつ,三つの遊戯の間における進展過程を探ることをも試みたい。 山口文子

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