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わが子に障がいがあると告げられたとき
親とその支援者へのメッセージ
著者 | 佐藤 曉 著 |
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ジャンル | 発達・思春期・老年 自閉症・発達障害 シリーズ・著作集 |
シリーズ | シリーズ・子どもと親のこころを支える |
出版年月日 | 2017/05/15 |
ISBN | 9784753311170 |
判型・ページ数 | 4-6・184ページ |
定価 | 1,760円(本体1,600円+税) |
在庫 | 在庫あり |
目次
まえがき
第1章 障がいがある、ときかされて
第2章 学校にあがるまでが、親がもっとも苦しい時期
第3章 後悔しないための子育てのヒント
第4章 就園就学をひかえて
第5章 園や学校で育つ子どもたち
第6章 学校での困り事
第7章 いくぶん冷静に子どもを見つめられる学齢期
第8章 大人になっても手をかけ続ける
第9章 家庭内の心配事
第10章 未来に向けて
あとがき
第1章 障がいがある、ときかされて
第2章 学校にあがるまでが、親がもっとも苦しい時期
第3章 後悔しないための子育てのヒント
第4章 就園就学をひかえて
第5章 園や学校で育つ子どもたち
第6章 学校での困り事
第7章 いくぶん冷静に子どもを見つめられる学齢期
第8章 大人になっても手をかけ続ける
第9章 家庭内の心配事
第10章 未来に向けて
あとがき
内容説明
この本は、障がいのある子どもを育てる親の人たちに向けた、応援メッセージ集です。
仕事柄、親の会や、保育園、療育機関などが催す保護者会に、よくよばれます。子どもがまだ小さくて、はじめて会に参加するお母さん(たまにお父さんも見かけますが、たいていはお母さん)は、わが子に障がいがあると告げられ、それだけで心が弱っています。出かけてはきたものの、とても心細そうです。
そんなお母さんを安心させてくれるのが、周りのお母さんたちです。どんな話にも耳を傾けてくれますし、ちょっと弱音をはいても、「あったあった、そんなこと」と、共感してくれます。つらいのが「自分だけではなかった」ことがわかるだけで、どれだけ救われることか。ひとりではないと感じたとき、ようやくなにかが動きだします。
それにしても、子どもたちや親の人たちとのおつきあいは、ずいぶん長くなりました。幼いころから、私のところにリハビリや療育に通っていた子どもたちは、四十代後半になりました。親は、らくらく還暦越えです。ともに歩んできた親の会もたくさんあって、二十年三十年と、続いているところがあります。振り返ると、大切なことをいくつも学ばせてもらいました。ほんとうに、ありがたいことです。
それで、せっかく学んだことは、人に伝えたほうがいいのではないかと、思いたちました。親の人たちが実践し、語ってくれたことがらを文章にしました。子育ての悩みや解決の知恵を、読者のみなさんと共有できたら幸いです。また、親たちの実践と語りから私は、この時代、人がどう生き延びていったらいいかを指南する、力強いメッセージを受け取りました。それも、随所でお伝えしています。
本文では、おおかた子どもが大きくなっていく時系列にそって、六十のテーマを設けました。個人が特定されないよう、固有名と内容の細部は変えてありますが、すべてノンフィクションです。登場するのは、発達障がいや脳性まひなど、障がいのある子どもとその親、そして支える先生です。障がいの種類が違っても、子育ての本質が変わるわけではないので、特定の障がいに限定しませんでした。また、哲学や脳科学など、アカデミックな話題を、ところどころに盛り込みました。ときには冷静に、わが子のこと、さらにはご自身のことを見つめるのもいいかもしれません。コラム(子育てアラカルト)では、お母さんやお父さんから寄せられた、子育てにかかわる質問を取り上げました。私がふだんお答えしていることを、端的にまとめました。
読みやすい文章になるよう、心がけました。いっしょにわが子を育ててくれる、保育園・幼稚園の先生や学校の先生にも紹介してもらえたら、嬉しく思います。みんなが、同じ気持ちで、子どもの将来を考えてあげられるのが理想です。
(まえがきより)
仕事柄、親の会や、保育園、療育機関などが催す保護者会に、よくよばれます。子どもがまだ小さくて、はじめて会に参加するお母さん(たまにお父さんも見かけますが、たいていはお母さん)は、わが子に障がいがあると告げられ、それだけで心が弱っています。出かけてはきたものの、とても心細そうです。
そんなお母さんを安心させてくれるのが、周りのお母さんたちです。どんな話にも耳を傾けてくれますし、ちょっと弱音をはいても、「あったあった、そんなこと」と、共感してくれます。つらいのが「自分だけではなかった」ことがわかるだけで、どれだけ救われることか。ひとりではないと感じたとき、ようやくなにかが動きだします。
それにしても、子どもたちや親の人たちとのおつきあいは、ずいぶん長くなりました。幼いころから、私のところにリハビリや療育に通っていた子どもたちは、四十代後半になりました。親は、らくらく還暦越えです。ともに歩んできた親の会もたくさんあって、二十年三十年と、続いているところがあります。振り返ると、大切なことをいくつも学ばせてもらいました。ほんとうに、ありがたいことです。
それで、せっかく学んだことは、人に伝えたほうがいいのではないかと、思いたちました。親の人たちが実践し、語ってくれたことがらを文章にしました。子育ての悩みや解決の知恵を、読者のみなさんと共有できたら幸いです。また、親たちの実践と語りから私は、この時代、人がどう生き延びていったらいいかを指南する、力強いメッセージを受け取りました。それも、随所でお伝えしています。
本文では、おおかた子どもが大きくなっていく時系列にそって、六十のテーマを設けました。個人が特定されないよう、固有名と内容の細部は変えてありますが、すべてノンフィクションです。登場するのは、発達障がいや脳性まひなど、障がいのある子どもとその親、そして支える先生です。障がいの種類が違っても、子育ての本質が変わるわけではないので、特定の障がいに限定しませんでした。また、哲学や脳科学など、アカデミックな話題を、ところどころに盛り込みました。ときには冷静に、わが子のこと、さらにはご自身のことを見つめるのもいいかもしれません。コラム(子育てアラカルト)では、お母さんやお父さんから寄せられた、子育てにかかわる質問を取り上げました。私がふだんお答えしていることを、端的にまとめました。
読みやすい文章になるよう、心がけました。いっしょにわが子を育ててくれる、保育園・幼稚園の先生や学校の先生にも紹介してもらえたら、嬉しく思います。みんなが、同じ気持ちで、子どもの将来を考えてあげられるのが理想です。
(まえがきより)
著者情報
佐藤 曉 著
1959年,埼玉県に生まれる。
筑波大学第二学群人間学類卒業,同大学院教育研究科修了。現在,岡山大学大学院教育学研究科教授。博士(学校教育学)。
【著書】「発達障害のある子の保育の手だて」「実践満載 発達に課題のある子の保育の手だて」「こぼれ落ちる子をつくらない『聴く保育』」(岩崎学術出版社),「発達障害のある子の困り感に寄り添う支援」「自閉症児の困り感に寄り添う支援」(学習研究社),「障がいがある子の保育・教育のための実践障碍がい学」(ミネルヴァ書房),他多数。