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ベイシック・フロイト  新刊

21世紀に活かす精神分析の思考

目次

回帰点としてのフロイト──監修者まえがき
はじめに
謝  辞

第1章 イントロダクション
第2章 無 意 識
第3章 精神‒性的発達
第4章 エディプス・コンプレックス
第5章 反復強迫
第6章 不  安
第7章 防衛機制
第8章 罪 悪 感
第9章 夢
第10章 悲哀と喪
第11章 転  移
第12章 結  論

訳者あとがき
原  注
書  誌
索  引
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監修者略歴
妙木浩之(みょうき ひろゆき)
1987年 上智大学文学研究科博士後期課程満期退学。
北山研究所,佐賀医科大学助教授,久留米大学文学部助教授を経て現職。
専 攻 臨床心理学・精神分析学
現 職 南青山心理相談室他セラピスト・東京国際大学人間社会学部教授

訳者略歴
秋田恭子(あきた やすこ)
慶應義塾大学大学院社会学研究科修士課程修了,臨床心理士
現 職 東北福祉大学総合福祉学部教授
南青山心理相談室(東京都港区)

清水めぐみ(しみず めぐみ)
東洋英和女学院大学大学院人間科学研究科修士課程修了,臨床心理士
現 職 東北福祉大学総合福祉学部准教授

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内容説明

【訳者あとがきより抜粋】
 本書の原著と遭遇したのは、McWilliams, N.(2011)Psychoanalitic Diagnosis, second edition, The Guilford Press(第一版は、マックウィリアムズ、成田善弘監訳(二〇〇五)『パーソナリティ障害の診断と治療』創元社)を通じてである。そこで本書は「とても読者にやさしい(unusually user-friendly)中核的な精神分析の考え方についての教科書」と紹介されていた。「とても読者にやさしい」教科書こそはまさに私たちの求めていたものだった。
 自慢ではないが、難しい本が苦手だ。心理臨床家の端くれとして、フロイトの著作にもいろいろ挑戦してきたし、今もしている。ドイツ語の原著は読めなくとも、Standard Editionや幾多の日本語訳等を通じて、フロイトとの対話を深めようとしてきた。けれど、悲しいかな、フロイトは時空の彼方の遠い存在に感じる。
 現在五〇代の私たちですらそう感じるのだから、ましてや、フロイトが亡くなった一九三九年から四分の三世紀以上が過ぎてから、精神分析や力動的な心理療法を学び始めようとする若い読者ならばなおさらだろう。「とても読者にやさしい中核的な精神分析の考え方についての教科書」は、訳者が自らのために必要と感じ、また、これから学ぼうとする人にも必要に違いないと考えて訳出を決意したものである。
 本書では、フロイトの鍵概念そして精神分析を原著者カーンが自らの長年の臨床経験に基づいて説明する。フロイトの考え方に基づきつつ、フロイト以降の知見も適宜紹介され、今に活きる精神分析のありようを鮮明に伝える。フロイトや精神分析に関する本は幾多あるが、この本は単なる解説書ではない。原著者カーンが、フロイトと精神分析の考え方や鍵概念を自分の臨床実体験を通じて噛み砕いて消化し、言わばフロイトと対話しながら自分のことばで記述し、たくさんの事例に沿って説明する。それゆえに本書はわかりやすく、McWilliamsに「とても読者にやさしい」と言わしめた。元より、フロイトと語り、フロイトを咀嚼する幾多の先達を通じて、精神分析の叡智は生き続け、更新され、洗練され続けてきた。この本はその営みを教科書として私たちに提示してくれる。
 私たちは毎日の生活で便利に電車を利用するけれども、電車が動く仕組みをほとんど知らない。乗客たる私は、仕組みを知らなくても電車に乗ることができ、それで支障は無い。他方、私が電車の操縦士だったならば、それでは済まない。操作パネルの扱い方は元より、電車が動く仕組みの知識も問われよう。心理臨床も同様であり、仕組みを知らずに表面的な操作を知っているだけでは到底覚束ない。長い間受け継がれてきた精神分析の基盤を欠いては、うわべだけの解決と自己満足のための心理臨床しかできない。例えば、傾聴・受容・共感という題目を掲げて、それらしいことを表面的に見真似るだけではクライエントにとっての真の解決は得られない。また、断片的な方法論や技法や理論だけでも心理臨床は成り立たない。フロイトがいかに難しくとも判りにくくとも、なんとか精神分析の今につながる叡智を自分のものにしていきたい所以だ。そこで、本書の出番である。フロイトの、精神分析の、人のこころの動きという仕組みを知るための入門としてこの本は最適だ。さらに臨床経験を積んで後もなお、日々の臨床を振り返る伝手となるに相違ない。

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