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フロイト症例論集2  新刊

ラットマンとウルフマン

目次

強迫神経症の一症例についての覚書(一九〇九)
 序  文
 Ⅰ 病歴の抜粋
 Ⅱ 理 論 編
ある幼児神経症の病歴より(一九一八[一九一四])
 Ⅰ 前 置 き
 Ⅱ 患者の環境と病歴の概観
 Ⅲ 誘惑とその直接的結果
 Ⅳ 夢と原光景
 Ⅴ 若干の議論
 Ⅵ 強迫神経症
 Ⅶ 肛門性愛と去勢コンプレックス
 Ⅷ 最早期からの新しい素材──解決
 Ⅸ 総括と諸問題

監訳者あとがき
文 献
索 引
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藤山直樹(ふじやま なおき)
1953年 福岡県に生れる。幼少期を山口県の瀬戸内海岸で育つ。
1978年 東京大学医学部卒業
その後,帝京大学医学部助手,東京大学保健センター講師,
日本女子大学人間社会学部教授を経て
現 在 上智大学総合人間科学部心理学科教授
東京神宮前にて個人開業。
国際精神分析学会会員,日本精神分析協会訓練分析家
日本精神分析学会運営委員
専 攻 精神分析

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内容説明

監訳者あとがきより抜粋】
 この訳書は、ラットマン(鼠男)、ウルフマン(狼男)と呼び慣らわされているふたつの症例についてのフロイトの論文を、英語標準版(Standard Edition: SE)を底本として翻訳したものである。これらの症例論文の意義については言うまでもない。精神分析をすこしでも学ぼうとするなら、必ず目を通さざるをえない二症例である。
 具体的にはNotes upon a case of obsessional neurosis (1909) In The Complete Psychological Works of Sigmund Freud X (1955)とFrom the history of an infantile neurosis (1918 [1914]) In The Complete Psychological Works of Sigmund Freud XVII (1955)を翻訳した。
 この訳業は先年刊行した「フロイト技法論集」と同じコンセプトで行ったものである。つまり、できるだけ正確に、かつできるだけ読みやすい日本語で、を目標に丁寧に監訳作業を行うということである。監訳作業は、下訳者と最低もう一名が同席して、人文版、岩波版、SEを一文ごとに対比させた文書を検討しながら進めた。必要に応じてドイツ語版全集(Gesamelte Werke: GW)も参照した。この作業にのべ一〇〇時間以上の時間が必要であった。その監訳終了した後、その校正刷を二回にわたって私が検討して決定稿とした。その監訳作業のときに気づいた先行訳との異同などについてのコメントは、監訳者注に挙げてある。
 フロイトを、臨床家にすでに馴染みのある(問題のある訳語は別としても)訳語を使ってできるだけスムーズに読む機会を、若い臨床家諸氏に持ってもらいたいという願いがこのシリーズを企画させた。この企画は、この本の次に「フロイト症例論集1 ドラとハンス」の下訳が完成しており、監訳作業を開始するところまできている。また、私の考えではもう一、二冊、メタサイコロジー論集を刊行し、技法、症例、理論という、フロイト論文のなかで臨床に直接結びつくものについてカバーしたいと思っている。私もそんなに若くないので、死ぬまでにこれを完成させたいというのが切なる願いである。
 すこしでも読みやすく、正確なフロイトができていればと願うだけである。

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